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第34回 国民文化祭・にいがた2019、第19回 全国障害者芸術・文化祭にいがた大会

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PRサポーターズ&インタビュー・コラム

スポーツに国境はない

2019年3月29日

PRサポーター 元青年海外協力隊 タンザニア派遣 猪俣拓さん

アフリカと聞いて皆さんはどのようなことを思い浮かべますか?日本より暑いんじゃない?広い大地に野生動物たち?水はあるの?などなど。私も実際に派遣される前にはこのようなことを思っていました。そもそも電波インターネットは使えるの?とも。

猪俣拓さん(中央)

私はアフリカのタンザニアという国に体育隊員として派遣され、体育を学校の子供達に教えていました。タンザニアに着いた時、まずびっくりしたことは道が綺麗、大きなビルが普通にあるということでした。先ほど述べたような想像のはるか上を行くようなそんな第一印象でした。

しかし、それは大きな都市部だけであり、実際に学校へ行ってみると、うんうんこれがアフリカだよね!という風景、出来事がたくさんありました。例えば、家には電気があり、普通にスマホが使えるけれど、水は週2回朝の1時間しか出ないとか、家の周りでニワトリやヤギが野放しで飼われているというようなことです。日本の街中でニワトリやヤギが歩いていたらびっくりしますよね。けれどアフリカでは普通のことなんです。よくタンザニアは50年くらい昔の日本と言われていましたが、田舎の方へ行くと本当に50年くらい遅れているんじゃないかと思うほどです。

でも街が発展していて生活レベルが向上しているから人々が幸せで、発展していないから不幸せというわけじゃありませんよね。現地の人々はいつも笑顔で挨拶を交わし、日々幸せそうに生きています。そして家族も大切にします。現在の日本では核家族化が進んでいますが、タンザニアでは拡大家族で住むことが多くご飯もみんなで食べます。
このように国によって生活スタイルや幸せの価値観は異なりますが、変わらないものもあります。それはスポーツです。スポーツは世界共通の文化と言われていますが、まさにその通り。サッカーが大好きな国民なので、サッカーボールが1つあるだけですぐに仲良くなれます。これは日本でも同じだと思います。初対面の人たちがお互いの壁を取り払う方法はすごく簡単。スポーツを一緒に行い、いいプレーの後にハイタッチ!これだけです。こんな簡単なことが国や人種の壁を超えてお互いに仲良くなるための1つの方法なのです。

私は学校で生徒達に野球を教えました。日本の部活動といえば、初めはまず間違いなく基礎練習。しかし、タンザニアではそうはいきません。なぜなら彼らは楽しいことには興味を持ちますが、楽しくないことはやりません。当たり前といえば当たり前なんですが、日本の子ども達とは違うなぁと思わされました。

通常先生が今日は「この練習!」と言えば、二つ返事で「はい!」と言うのが日本なのに対し、タンザニアの子ども達は嫌なことには「え〜、先生それ嫌!」と言う、もしくは露骨に嫌な顔をします。感情を隠せないんです。
そんな彼らも練習し、迎えた野球クラブを結成して初めての大会の初戦、初回にいきなりランナーを背負うピンチを0点で乗り越えた生徒達。彼らをベンチで出迎えた時の彼らの笑顔。本当に感動しました。

本当に世界共通の文化?と思ったことも正直ありますが、それはほんの一場面にすぎず、スポーツには人と人を繋ぐ力、人の心を動かす力があり、改めてスポーツという文化活動の良さに気付きました。


猪俣拓さん/2017年1月~2019年1月まで青年海外協力隊としてタンザニアに派遣。
タンザニアの中等学校で体育を教える。

※名称等は執筆時現在です。

印刷用コラム:スポーツに国境はない(PDF形式692KB)
PDF版デザイン協力:新潟県タオ国際交流員