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第34回 国民文化祭・にいがた2019、第19回 全国障害者芸術・文化祭にいがた大会

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PRサポーターズ&インタビュー・コラム

思うようにいかないところがおもしろい~錦鯉発祥の地で~

2019年3月1日

PRサポーター 全日本錦鯉振興会 新潟地区長 伊佐養鯉場株式会社 伊佐光徳さん

江戸時代に新潟県の山間地域で始まったとされる錦鯉。1914(大正3年)に東京、上野で開催された大正博覧会で国内、そして世界に知られ、今や世界各地に輸出され、愛好家が増えているそうです。小千谷市で錦鯉を育てている伊佐光徳さんに、錦鯉の魅力についてお伺いしました。

伊佐光徳さん

 錦鯉に携わるようになったきっかけは何ですか?

伊佐 父が養鯉業を始めたのですが、養鯉業が盛んな地域なので、先輩達の養鯉業に魅了されたと聞いています。
小さい頃は、魚を見るのがすごく好きで、川から取ってきた魚を飼ったりしていました。魚の泳ぐ姿が好きだったのです。
でも、明けても暮れても鯉だらけで、鯉はどちらかというと嫌いでした。
ところがある時、他の魚はどれも同じで違いがわかりませんが、鯉は二匹と同じ模様はなく、この一匹が唯一だと言うことに気がつきました。発色もよく、大きくもなりますし、考えれば考えるほど「奥が深い」と、だんだん入り込んでいきました。
東京で鯉とはまったく違う仕事をしていたのですが、父から跡を継ぐなら土地を買って養鯉場を拡張すると言われ、後を継ぐ決心をしました。

 いい錦鯉とは、どういうところで決まるのですか?

伊佐 先人の方から伝わっているのは、一番は体のライン、その次に色のよさである質、例えば同じ紅白でも鯉によって赤さが違う、質が違うのです。つや、てり、と言われる光沢を帯びたものもあれば、白地の部分の色も違います。
季節や餌のやり方で白地の色も変わるので、品評会にコンディションをあわせるために餌のやり方を変えたりもします。
3番目に模様と言われています。
模様や色がよくても、体型が悪ければ、すぐに飽きてしまいます。やはり、大きくなればなるほど、泳ぐ姿が優雅なのです。

伊佐さんの育てている美しい錦鯉

 鯉を育てるおもしろさはどういうところですか?

伊佐 思うようにいかないところですね。
自分がイメージした鯉を作るには、親鯉の選定が一番大事です。品評会などで優勝した鯉同士をペアリングさせても、決していい鯉はできません。系統を大切にして、自分の経験から判断していくのです。ですから、鯉の系統は何代も前から管理されています。
そして、稚魚を池に放すのですが、同じ土地でも池が違うだけで出来が変わってきます。同じ親から生まれても早生の鯉と晩生の鯉があり、4、5歳になって、それまでよかった鯉を抜いていく鯉が現れることもあります。

- 現在では、錦鯉は海外への輸出が主流と伺いましたが?

伊佐 うちでも、8~9割は海外へ輸出しています。輸出先として、当社では欧米はもちろんですが、今は東南アジアが主流になっています。中国、台湾、シンガポール、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、最近ではミャンマー、カンボジアでも飼育されています。
錦鯉は日本文化ですので、海外でも日本庭園を造って泳がせる方もいらっしゃいますし、小さい水槽で小さな鯉を楽しまれる方もいらっしゃいます。
国によって、人気のある品種も違います。日本でも好まれる「紅白」「大正三色」「昭和三色」の御三家と言われる品種改良が最も進んだ品種は、東南アジアで好まれます。欧米では、御三家はもちろん、光っていたり、変わっていたり、頭にぽんと赤い丸のある「丹頂」という品種などが人気があります。

全日本錦鯉振興会作成のパンフレット
様々な品種が紹介されており、見ているだけでも楽しい。

 初めて錦鯉を飼ってみたいという方にお勧めの飼い方はありますか?

伊佐 池を造るのは大変なので、最初は水槽で小さめの錦鯉を飼うのがお勧めです。水槽で飼うと、水槽で飼えるサイズまでしか大きくなりません。水槽に水草や流木などをレイアウトすれば、絵になりますよ。
先日の品評会でも、新しい試みとしてサイドビューティコンテストをやりました。やはり上から見るのとは違って、横から錦鯉を見るのもおもしろかったですよ。
無地紋と言われる模様がついていないタイプの鯉は原種に近いので、丈夫です。水槽飼育での光っている錦鯉は、単色もおすすめです。
模様のある錦鯉は二匹と同じものがいないので、名前がつけられます。小学校で錦鯉を育ててもらったのですが、名前をつけて、「この子が一番餌を食べる」など話していて、楽しそうでしたよ。
鯉は縄張りを持たないので、けんかをしません。後から一匹入れても、直ぐに仲間に入るので、平和の象徴ですね。中国では鯉が滝を登ったら竜になると言う「登竜門」という言葉があるように、出世のイメージでもありますから、ぜひ飼ってみてほしいですね。

 錦鯉はインスタ映えもしますから、楽しんで飼えそうですね。
今日はありがとうございました。養鯉場内の伊佐さんと伊佐養鯉場養鯉場で泳ぐ錦鯉


(平成31年2月4日インタビュー)
※役職等はインタビュー時現在です。
※インタビュー協力:全日本錦鯉振興会事務局長 西脇秀夫さん

■関連リンク
全日本錦鯉振興会
【究極点志向】伊佐養鯉場

印刷用コラム:思うようにいかないところがおもしろい~錦鯉発祥の地で~(PDF形式1,316KB)
PDF版デザイン協力:新潟県タオ国際交流員