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PRサポーターズ&インタビュー・コラム

地域に根付いている伝統野菜カグラナンバン

2018年10月15日

新潟県 農業総合研究所 中山間地農業技術センター 専門研究員 野本英司

カグラナンバン

カグラナンバンは、主に山古志や南魚沼など中越地域で栽培されている伝統野菜(とうがらし)で、地域に根付いた食材として様々な使われ方をしています。

例えば、食べ方も、生食では野菜炒めや肉詰め、加工品ではカグラナンバン味噌や塩蔵やラー油など様々です。また、収穫時期にも工夫があります、緑色が欲しいときは果実が未熟なうちに、赤色が欲しいときは果実が赤く熟すまで待つなど。

 

ただ、おもしろいことに、緑色・赤色と色に対する思いが、中越地域内でも地域によって違いがあります。下越出身の私はもともとはカグラナンバンになじみが少なく、南魚沼へ転勤して初めてカグラナンバンに出会い、その後も当然赤色として農家さんと接していました。ところが、現在の職場の長岡市川口地区へ転勤後、地元の人や山古志の方へ赤い果実を持って行くと「それ種採り用の実?」なんて聞かれました。来年用のカグラナンバンの種採りをする際は、赤く熟すまで収穫を待つからです。改めて、地域によってカグラナンバンのとらえ方は違うんだなと思ったところです。

栽培の様子

 

さて、雑談でカグラナンバンの話をすると、「ワタの部分が辛いよな」なんて、辛味の話もよく出てきます。辛味は、利用される方の経験則のとおり、果実全体が均等に辛いのではなく、カグラナンバンを半分に切ると白い部分(胎座)がありますが、そこが一番辛い部分です。果皮は白い部分に比べて辛さは和らぎます。

果実断面

 

カグラナンバンは、トウガラシでありながら私自身辛さの中にも甘みやうま味を感じることがあります。知れば知るほど奥が深いなと思います。この機会に多くの方に伝統野菜のカグラナンバンに注目してもらい食べてもらいたいです。

ただ、くれぐれも、カグラナンバンを切った後、目をこすったりしないように、ご注意を!


※所属等は執筆時現在です。

■関連リンク
新潟県農業総合研究所中山間地農業技術センター

印刷用コラム:地域に根付いている伝統野菜カグラナンバン(PDF形式533KB)
PDF版デザイン協力:新潟県タオ国際交流員