第34回 国民文化祭・にいがた2019、第19回 全国障害者芸術・文化祭にいがた大会

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PRサポーターズ&インタビュー・コラム

笹だんごは親からの贈り物

2018年8月6日

PRサポーター 森の工房・くま 熊倉美代志さん

笹団子

昔、子どもの時に食べた笹だんごは最高のごちそうでした。今のように冷凍保存ができなかった時代です。春先から農作業に追われてきた両親が、笹やゴンボッ葉(オヤマボクチ)が出揃い、忙しさが一段落ついた田植え休みにつくってくれる笹だんごや胡桃味噌だんごを心待ちにしていました。甘い物が少なかった時代です。棒に吊された蒸した笹だんごから、あんこの砂糖汁が溶け出してポタポタ落ちる幸せな光景が、今でも脳裏に焼き付いています。

やがて、私も両親と同じように笹団子をつくるようになりました。どこの家庭でも笹だんごをつくっており、ご近所でお互いの笹だんごを交換するのを楽しみにしていました。しかし、年寄りが亡くなり一人では笹だんごをつくることができない人から、笹だんごの注文をうけるようになりました。その後、仲間7人で森の工房・くまを立ち上げ笹だんごづくりを続けてきました。

私たちのつくる笹だんごは、ゴンボッ葉を繋ぎに使っています。ゴンボッ葉はヨモギと違い草の香りは薄いのですが、噛み応えのあるシコシコ感が好評でリピーターにつながっているのではないかと思っています。

ごんぼっ葉

ゴンボッ葉以外にも、あんこのあずきや米粉のもち米もすべて下田産のものを使っています。また、機械を使わずに手でこねてつくるため、作業したあとは肩が痛くなってたいへんですが、こんなこだわりが口コミで広がり北海道から九州まで注文をいただくようになりました。工房では、週2回、1,500個くらいつくりますが、五月から七月までは注文が多すぎて生産が追いつかないこともあります。すぐに対応できないときが一番つらいのですが、待っているお客さんの笑顔を思い、できるだけ早く届けようと元気にがんばっています。

こんなにたくさんの皆さんに愛されている笹だんごは、親から引き継いだ宝物だと感謝しています。


熊倉美代志さん/下田産オヤマボクチにこだわる笹団子名人。
農村地域生活アドバイザー。にいがた「なりわいの匠」
※事業者名、名称等は執筆時現在です。

印刷用コラム:笹だんごは親からの贈り物 PDF形式・357KB)
PDF版デザイン協力:新潟県タオ国際交流員